環境省は来年度から、飼い主が都合で飼えなくなったりして、行政で保護された犬や猫に、新たな飼い主を探すために、全国に施設整備をすることが決定した。毎年、30万匹を超える犬猫が殺処分されている現状を改善するのが狙いで、動物愛護のボランティア団体には朗報。

動物行政に理解をする斉藤鉄夫衆議院議員が環境大臣に就任し、動物行政への改善や事業の取り組みが進むことを期待していたことが、現実に表面化したものと喜んでいます。福田政権から麻生政権にバトンタッチされましたが、斉藤大臣は留任で期待していました。

これまでの施設は、多数の動物を収容する意識がなかったため、狭く環境も悪く、老朽化しており機能が果たしていたとは言えない場所が大半でした。これまでのワクチンやエサ代の補助だけではなく施設など抜本的なハード面の整備が必要と考えたもの。

さらに、これまでは施設の関係もあり、引き取ってから殺処分までの期間も短く、大半が処分されていた。2006年度を見ても、年間に引き取られた37万匹の内、91%にあたる34万匹が殺処分され、新たな飼い主が見つかって引き取られたのは3万匹に過ぎなかった。

計画では、都道府県や政令指定都市に年間約10か所、2017年までに90か所を整備し、9年間で殺処分数の半減を目指すとしている。また環境省は、この事業にあわせマイクロチップの導入などの施策を組み合わせ目標を達成させたいとも考えている。何れにしても一歩大前進です。